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商売をしている方は要注意!「お求めやすい金額です」という言葉を誤って使っていませんか?

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「お求めやすい商品です」「お求めやすい金額になっていますので、この機会にぜひどうぞ」

広告や店頭などでよく見かけるこのフレーズですが、実は日本語としては正しくはない表現。「お求めやすい」という言葉の間違いと、正しい表現の仕方を解説します。

「お求めやすい」という言葉はなぜ間違っているのか

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動詞に「お」をつけて表現する尊敬語では、「お+動詞+なる」という形をとります。「お越しになる」「お読みになる」という表現ですね。

また、「動詞+やすい」の形(動詞の連用形に「やすい」がつく)になった言葉は形容詞として考えます。「お美しい」「お若い」といった人の特長を伝えるときに使う形容詞には「お」をつけて相手を敬った表現にすることはできますが、元々動詞だった言葉が形容詞化したものに「お」をつけて使うことはできません。

以上2つの理由により「お求めやすい」という表現は誤用。「お求めになりやすい」と書くのが正しいということになります。

「お求めやすい」という表現は誤り。「お求めになりやすい」と書くのが正解

実際に声に出してみると「お求めやすい金額」という言葉にはそれほど違和感がありません。文法としては誤っているのですが、それだけ、一般化した言葉になってしまっているということですね。

「おVになる」という尊敬語のルールを覚えておこう

尊敬語はとても難しいものですが、今回の「お求めになりやすい」の話のなかで解説した「お+動詞+なる」というルールを覚えておくと便利です。言葉が長くなるので、動詞の英単語(Verb)のVを使って「おVになる」という言葉を声に出して覚えておく。

普段使っている言葉を、わざわざ文法を意識して口にすることはとても面倒なことです。ルールはシンプルに覚えて、馴染みやすい表現のいくつかを声に出してみる(例:「おVになる」→「お越しになる」「お休みになる」「お読みになる」)。どんな言葉も実際に声に出して言い回しに慣れてしまえば、次のその言葉を使おうとしたとき誤りに気付きやすくなります。コトバノでは、ひとつひとつの記事のなかで何度も同じフレーズを繰り返して書いています。読んで終わるのではなく、何度か出てくる表現を声に出す習慣をつけるようにして、実際の会話や表現のなかで役立ててください。