私の住んでいる明石市では米国のバレホ市と姉妹都市提携を、そして中国の無錫市と友好都市提携を結んでいます。ところでこの「姉妹都市」と「友好都市」という言葉にも違いがあるということ、ご存知でしたでしょうか。
「姉妹都市」と「友好都市」の違いとは
姉妹都市も友好都市も、一般的には国際的な自治体同士の交流のことをいいます。姉妹都市と友好都市という2つの言葉に意味の違いはありませんが、使い分けには十分な配慮が必要とされています。
「姉妹都市」と書いてしまうと、どちらが姉か妹か(上か下か)という問題が生じてしまう。中国との親密な関係を表現するときは「姉妹」ではなく「友好都市」という言葉を用いる。
姉妹都市と書いた方が、より親密な関係であることを表現することになるのですが、一方で、姉妹と言う言葉は上下関係を表してしまうため、日中関係のように様々な問題が生じてしまう国と国(自治体と自治体)の間では「友好都市」という言葉を用いるようになっています。色々調べていくと、日本と中国の自治体提携では姉妹都市という言葉が用いられていないことがわかります。
なぜ「兄弟都市」という言い方はしないのか(一般的ではないのか)
「兄弟校」という言葉は聞きますが「兄弟都市」という言葉には馴染みがありません。その理由は何故でしょうか。
ヨーロッパに起源を持つ言葉には名詞に女性、男性、中性の区別がある。
フランス語などでは「町」は女性名詞なので「姉妹都市」という言葉が使われる。
フランス語やドイツ語では「町」を表す言葉は女性名詞、だから兄弟都市ではなく「姉妹都市」という言葉が使われるようになったと考えられています。「月は女性名詞、太陽は男性名詞」ということを聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、「町」や「国」という言葉は女性名詞だったのですね。
男性名詞、女性名詞という言葉も減っていく傾向に
名詞の性別をなくしてこう、中性化していこうという傾向が強くなってきています。男女同権の考え方は国際的なものであり、それは言葉にも反映されてきているということですね。したがって、国によっては姉妹都市という表現を友好都市や親善都市、双子都市やパートナー都市といった呼び方にしているところもあるようです。
自分の住んでいる町の姉妹都市や友好都市について検索してみると、どうしてその都市との提携が行われたのか歴史や文化などもわかって面白いです。ある共通点、たとえば「どちらにも空港がある」「温泉で有名だから」というのもあれば「人間将棋と人間チェス」という関係のものも。
姉妹都市 – Wikipedia以前、パソコンで使うマウスとミッキーマウスの不思議な関係 ~腱鞘炎防止のためのマウスという記事も書きましたが、浦安市と米国フロリダ州のオーランド市との関係も、なるほどという感じです。歴史的な繋がりによる姉妹都市などwikiで書かれていることは興味深いものばかり。より詳しい知識については、是非、そちらの情報も参照していただければと思います。