正月の松飾をしておく期間のことを松の内といいますが、地域によって、その期間は異なるようです。
関西と関東で異なる「松の内」の期間
松の内の期間は地域によって大きく異なり、期間に対する考え方も時代と共に短くなる傾向にあります。
元々は1月15日(小正月:こしょうがつ)までを松の内としていたようですが、関西では1月15日までを松の内、関東では1月7日(大正月:おおしょうがつ)までの松の内として考えるようになってきました(※関西や関東のなかでも、地域によっては異なります)。
2019年も関東では1月7日まで松の内、関西では1月15日までが松の内となります。
松の内とは正月の松飾をしておく期間のこと。
関西では1月15日の小正月、関東では1月7日までの大正月を松の内とするところが多い
当時、江戸幕府が1月7日を以て飾り納めを行うよう通達を出したことがきっかけとなり、その周辺の関東では7日までを松の内として考える傾向が広まっていったようです。以前は1月15日が成人の日の祝日だったこともあり、15日までが松の内と考えていた関西でも、次第に短く考えるようになっている地域が増えているようですね。
寒中見舞いを送る時期はいつか
寒中見舞いとは、年賀状の代わりに出す挨拶状・喪中と知らずに年賀状を下さった方に対する返信などに使うものですが、寒中見舞いを送るときに大切なのが、この「松の内」の考え方になります。
寒中見舞いを送る時期は松の内が明けて立春までの頃だが、1月5日以降1月下旬までに先方に届くようにすれば良い
寒中見舞いは、松の内が明けて立春までの間に相手に届くように送ります。上述した考え方によると、関西地方では松の内を15日までと考える地域が多いので、1月15日以降~1月の終わり頃までに相手に届くようにすれば良いように思えます。
ただ、寒中見舞いが出し遅れた年賀状の代わりであったり、「寒(かん)」の時期に相手を気遣って出すお見舞いであることを考えると、1月5日以降に先方に届ける考え方をしていれば間違いはないでしょう。
寒の時期とは小寒(1/5頃)から立春の前日(2/3頃)までのこと。会社や学校が始まるころに相手に寒中見舞いが届くようにすれば問題ありません。
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<追記>
年賀状・年始に関する話題として抱負と目標の違いについて書きました。
「抱負」と「目標」の意味の違いと使い分けは何? 「抱負」にはなぜ「負」という字があるのか?
「抱負」と「目標」という言葉の意味の違いと使い分けについて。また「抱負」という字に「負」という字がある理由について解説しています。
挨拶も強い意志を表明するのも年頭ならでは。この記事をお読みいただいた皆さんのこれからの時間が充実したものになりますよう祈念しております。