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「いそいそ」の誤用と正しい意味と ~急ぐ様子のことではなかった「いそいそ」の反対語は?

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「彼はいそいそと出かけていった」という風に「彼は急いだ様子で出かけて行った」という意味で「いそいそ」という言葉が用いられることがありますが、誤用。今日は「いそいそ」という副詞の使い方についてまとめてみます。

「いそいそ」は「忙しない(せわしない)」の意味ではなかった

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「いそいそ」という言葉は急急、忙忙という漢字が当てはまるようなイメージがあり、「慌ただしい」「忙しない」「急いでいる様子」という誤った意味で使われることが多いようです。

「いそいそ」とは嬉しさで動きに喜びが溢れている様子のこと。
喜びで動作が弾んでいる様子。

「いそいそ」とは喜びで動作が弾んでいる様子のこと。「彼女は朝からずっといそいそとしている」という言葉は、落ち着かない様子という意味ではなく、彼女は朝からずっと嬉しそうにしているという意味になります。「彼に会える喜びのあまり、彼女はいそいそと出かけていった」と書けば、小躍りをするような弾む足取りで外出していったということになりますね。

「いそいそ」は「うきうき」「わくわく」と同じような意味

「いそいそ」は「うきうき」「わくわく」と同じく、喜びや期待に満ちた状態を表します。

「いそいそする」「心がいそいそしている」という表現はもちろん、「いそいそ」単体でも喜びや好意の意になりますので、「うきうき」や「わくわく」と似た意味・使われ方をすると覚えておくと良いでしょう。

「いそいそ」の反対語は「嫌々」

「いそいそ」という言葉が喜び、嬉しさを表すということは、その反対語は否定的な意味の「嫌々(いやいや)」となります。「いそいそ」は音の響きから、どうしても「忙しない」という意味で使ってしまいがち。「いそいそ、いやいや」と声に出してセットで覚えておきたいですね。