よその家でご飯のおかわりをお願いするときは、一口分だけご飯を残して茶碗を差し出すのがマナーであるとされています。これは、ご飯をあえて残すことで、その家とのご縁がまだ切れていないことを意味するのだとか。素敵なおもてなしをありがとうございます、これからもこのご縁を続けていきたいと思いますという想いが込められているのだそうです。作法って難しい!
ご飯のおかわりをした方が良い理由
さて。
旅館でもよその家でも、ご飯のおかわりを勧められることがありますね。僕たちはつい、それに応じることを図々しいと考えてしまって遠慮してしまうことがあります。本当にお腹がいっぱいで満足しているのであれば仕方ありませんが、まだ食べられるのに遠慮してしまうことは、実は、失礼にあたるのです。
ご飯をおかわりしない「一膳めし」は通夜の枕飾りの山盛り飯を連想させるので縁起が悪い
縁起の悪いふるまいは行うべきではないというのが礼儀作法。ですから、ご飯のおかわりは、むしろ積極的にお願いするのが食事をいただく際の正しい作法となるのです。遠慮する必要はないんですね。
ご飯茶碗はどうして左に置くのか?
日本では「左」と「右」では左の方が位が高く、ご飯は食べ物の中でも「主」食なので、位の高い左側に置くものとされています。どうして左の方が位が高いのか、その理由は諸説あるようですが、左大臣と右大臣では左の方が位が高いですし、太陽のある南を望めば、昇る方向が「左」であるということもも覚えやすいヒントであると言えそうです。京都御所も、その場所から南を向いて、左京区と右京区とに分かれていますよね。
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昔の人たちは、お米の一粒一粒に神が宿ると考えたのだとか。信仰は人それぞれですが、その恵みを粗末にすることなく、謙虚と感謝の気持ちでご飯は美味しくいただきたいですね。