報道などでもよく「ご冥福をお祈りします」という言葉が使われますが、これは下記の理由により使わない方が無難です。
「ご冥福をお祈りします」とは「死後に迷わず幸せになれますように」という意味。日本で最大の宗派となる浄土真宗では、阿弥陀如来の本願により即得往生、つまり亡くなった直後に幸せになっていると考えられているので、わざわざご冥福をお祈りするのは失礼にあたる
もちろん、他の宗派の場合であればこの言葉を使っても問題はありませんが、なかなか宗派の区別をして言葉を使い分けることも難しいので、「ご冥福をお祈りします」は使わない言葉として覚えておくほうがいいでしょう。なお、誰かの訃報に際し、もっとも無難である言葉は謹んで哀悼の意を表しますで、これは浄土真宗の方に使っても問題ありません。
なお、よく知られている考え方として、四十九日までは霊、その審判を経て仏になるというものがありますが、同じ理由により、浄土真宗の場合は亡くなったその瞬間から仏となります。ご霊前と書かれた香典袋は使わないということも覚えておいた方がいいかもしれません。
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「往生」と「他界」はどう使い分けたらいいのか?
宗教や信仰によって「他の世界」の考え方が変わります。
「往生」という言葉の使い方には注意が必要! ~「往生」と「他界」の意味の違いと誤用、使い分けを知っておこう
「往生」と「他界」の意味の違いと使い分け、誤用について紹介しています。「死去」と「逝去」のちがい、「ご冥福を祈ってはいけない理由」などもまとめました。
「往生」と「他界」の意味の違いと誤用、使い分けについてもまとめましたので、参考にしてください(2018/8/18追記)