政治の世界のニュースでは、よく「秋波を送る」という表現が使われます。
「議員のAさんは若い世代に大人気。その人気にあやかろうと、党の幹部はAさんに秋波を送りだした」というような表現。今回はこの政治の世界のニュースでよく使われる「秋波を送る」という言葉の意味と読み方、由来について紹介します。
政治の世界で使われる「秋波を送る」の意味と読み方、由来は
秋風(しゅうふう)と間違いそうですが、「秋の波」と書くのが正解。秋波を送るの読み方は「しゅうはをおくる」となります。また、秋波を送るの意味は「気を惹こうとする、関心をひこうとする」となります。
秋波を送るの読み方は「しゅうはをおくる」
秋波を送るの意味は「気を惹こうとする、関心をひこうとする」
秋波という言葉は、元々は中国語。澄み切った秋の水を表しています。
夏が終わって、空気も水も冷たくなってくる頃。雲の映る水面は澄んでいて、時々、風が波を起こします。その雰囲気のある涼しい様子を「秋波」と表現しました。
そしてその涼し気な様子が、女性の美しい目元を形容する言葉となっていったのです。今でいうところのクールビューティーという言葉がイメージに近いでしょうか。
言葉はさらに変化をして、その涼しげな目元を表現していた意味合いに「美人のような雰囲気で」というニュアンスが加わっていくこととなります。つまり「媚びを売る」「関心をひこうとする」という意味を含むようになったわけですね。
まとめます。
秋波を送るとは「女性が男性の気を惹こうとする、関心をひこうとする」が元々のの意味となり、そこから発展して「媚びを売る」という意味合いになっていきました。ですので、政治関係のニュースで使われるときは、同性同士でも使います。
雑学:秋波って中国語で発音するとどうなるの?
中国語にはピンインという発音記号があります。
秋波のピンインは「qiūbō」。これをあえてカタカナで表現してみると「ちーぽー」となります。だからどうだというわけではないのですが、なんとなく、音の響きが日本人にとっては面白く感じられるのではないかと思い、紹介してみました。
ちなみに「送秋波」と中国語で書くと「流し目をおくる」という意味になります。