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「なし崩し」の意味は「曖昧にする」「うやむやにする」ではない ~なし崩しの誤用と正しい意味

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「約束はなし崩しになって、結局誰もやらなくなると思うよ」という風に「なし崩し」を「曖昧にする」「適当にする」「うやむやにする」というニュアンスで使っていう文章を良く見かけますが、すべて誤用です。「なし崩し(なしくずし)」にはネガティブな意味はないということをしっかり確認しておきましょう。

「なし崩し」には「曖昧になる」というネガティブな意味はない

sara

「その場の悪い雰囲気のまま、物事がなし崩しになっていく」という感覚で用いられることの多い「なし崩し」。だらだらーっと曖昧になっていくイメージで使うのは誤りですので注意しましょう。

「なし崩し」とは借金を少しずつ返済すること、物事を少しずつ済ませていくこと

「なし崩し」とは物事を少しずつ済ませていくことを表します。「なし崩し」を漢字で書くと「済し崩し」。洗っていないお皿の山があって、それを一枚ずつ「済ませて(洗い終えて)」は「皿の山を崩していく」のがなし崩しのイメージであると考えてください。

曖昧なまま物事が終わらないのではなく、最終的には「済んでいく」状態になっていくのですね。「企画がなし崩しに変更される」という表現の場合は、会議の都度企画内容が変更になっていくブレた状態ではなく、企画の方向性を大きく変更するために少しずつ修正を加えては前へ進めていくという意味になります。

「借金をなし崩しにする」とはどういう意味か

上でも伝えた通り「なし崩し」には借金を少しずつ返済していくという意味もあります。「借金をなし崩しにする」というのは、一度に多く返すことは無理でも少しずつ返済して借金をゼロにするということになりますね。